角館の伝統工芸
「樺細工」の歴史
角館の伝統工芸といったら「樺細工」。樺細工の原材料は桜の樹皮で樹皮を幹から丁寧に剥がし、それをほぼ1年ほど陰干しにして水分を抜いたものを使う。「樺」の字から白樺を連想される方も多くいるが、使っている材料はオオヤマザクラ及びカスミザクラの樹皮だけ。なぜ「カバ細工」と言うようになったのかは諸説があるが、はっきりしたことは記録として残っていない。角館でも、むかしは「サクラカバ」と呼んでいたのが、今ではカバといえば桜の樹皮をさすようになった。桜皮を使っていることをわかりやすく示すために、「桜皮細工」と書いて表示している場合もある。「樺細工」の歴史
秋田の角館の佐竹北家によって秋田県北部の阿仁地方から角館に技法が伝えられたとされ、藩政時代は下級武士の副収入源となっていた。十八世紀末から始まっており伝統は二百年を超えるとされる。これが、地域の職人の工房を通じて現代まで伝わっている。